撚の方向には右撚と左撚があります。これは加撚の際、繊維束の中心軸に対して付与する「ネジり」の進行方向によって決定します。即ち、糸の上下両端を保持して上端に”右廻り(時計針の廻る方向)”にネジる時、下図の如く撚線は右下方から左上に走ります。これを右撚(S撚)といい、また反対にネジる場合は撚線は左下方から右上に走るため、左撚(Z撚)といいます。
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撚の方向には右撚と左撚があります。これは加撚の際、繊維束の中心軸に対して付与する「ネジり」の進行方向によって決定します。即ち、糸の上下両端を保持して上端に”右廻り(時計針の廻る方向)”にネジる時、下図の如く撚線は右下方から左上に走ります。これを右撚(S撚)といい、また反対にネジる場合は撚線は左下方から右上に走るため、左撚(Z撚)といいます。
撚数は糸の性質、太さにより異なるが、一般にフイラメント糸の場合は、撚数により下表の如く分類されます。
種 類 | 撚数(T/m) | 撚係数(K) | 撚角度 |
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甘撚糸 | 500以下 | 20〜55 | 5〜13度 |
中撚糸 | 500〜1,000 | 80〜120 | 17〜25度 |
強撚糸 | 1,000〜2,500 | 150〜200 | 30〜35度 |
極強撚糸 | 2,500以上 | 200〜240 | 35〜42度 |
撚数は下式により算出されます。
1本または2本以上引き揃え、右撚か左撚をかけたもの。ジョーゼットクレープは2,000T/m以上である。
1本片撚 | |
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2本片撚 |
片撚のかかった糸を2本以上引き揃え、さらに片撚糸と反対方向の撚をかけたもの。
最初の撚を下撚、引き揃えた後の撚を上撚りという。下撚は何れも同一方向の撚で、一般に1,000T/m以下で、上撚は下撚の撚数より10〜20%少ない。
2本諸 | |
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4本諸 |
諸撚糸と同じ要領に撚をかけるが、下撚が強撚(2,000T/m程度)で、上撚は下撚よりも30〜40%撚数が少ないもの。
3本駒(3駒) | |
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4本駒(4駒) |
片撚した太い糸と、無撚の細い糸を引き揃え、反対方向の上撚をかけたもの。
壁撚糸 |
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芯糸がレーヨン40D、からみ糸が120Dで撚数は下撚1,600T/m、上撚1,100T/mのもの。
芯糸が生糸14中、からみ糸レーヨン120Dで撚数は下撚1,600T/m、上撚1,100T/mのもの。
片撚の強撚糸で、右撚と左撚がある。2,000T/m以上のものが多く、特にちりめん撚と呼ばれている。
壁糸を複雑化したもので、数回反復加撚し、玉節や輪節などを作る。
ノットヤーン | |
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ループヤーン | |
角 糸 | |
スラブヤーン (ネップヤーン、雲糸) |
シングルカバリング糸 | |
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ダブルカバリング糸 |
「撚を加える工程→熱を加えて撚を固定する工程→撚が0に近い状態にまで解撚する工程」の、基本の3つの工程よりなっている。これにより螺旋状撚ぐせが残って巻縮効果が発揮され、糸に嵩高性や伸縮性を持たせている。
加工糸とは、糸に二次元、三次元的な卷縮ひずみを付与し、このひずみを熱固定し繊維間相互の平行性を乱す糸の総称である。
仮撚機において 異種の糸を同時に加工して 多色効果を持たせる同時加工方法フィード差をつけて、ネップを作り加工したり、異収縮混繊糸などの加工方法供給糸に先に撚糸をしたものを使用したりするなど、複合加工がすることも可能である。
インタレス複合加工は、高圧エアーを直角方向より加えて間歇的に集束させる。
タスラン加工は、高圧エアーを乱気流で加えて、糸の配列を乱れさせループを作り嵩高制を持たせる。